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zoom RSS ブラック・コール 行動心理捜査官・楯岡絵麻 (佐藤青南)

<<   作成日時 : 2014/05/03 00:12   >>

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満足度5 ★★★★★

宝島社文庫
初出版 2014年
読んだ回数 1回








宝島社文庫−裏表紙の紹介文

行動心理学を用いて相手のしぐさから嘘を見破る、警視庁捜査一課の美人刑事・楯岡絵麻。その手腕から“エンマ様”と呼ばれる。元教え子を8年間監禁した容疑をかけられる美術教師の真相とは。他人のパソコンを遠隔操作して殺人予告を書き込んだ容疑がかかるプログラマーと、彼についた人権派弁護士との対立。そして15年前に絵麻の恩師を殺害した犯人との直接対決など、難事件に挑む!全4話収録。

感想、みたいなもの

「サイレント・ヴォイス」に続く、「行動心理捜査官シリーズ」の2作目です。

前作と同様、一話完結の形を取っていて、1〜3話は「このミステリーがすごい!」に掲載されていたもので、4話が書下ろしです。

本作から読み始めても支障はないと思いますが、本作第四話で真相が明らかになる「15年前の事件」について、前作でも少し触れられているので、できれば「サイレント・ヴォイス」を先に読んでおいた方が、話の流れが理解しやすくなると思います。

第一話 イヤよイヤよも隙のうち (少女監禁)
第二話 トロイの落馬 (弁護士)
第三話 アブナイ十代 (中学生)
第四話 エンマ様の敗北


前作の第一話に続き、本作もダジャレタイトルで開幕です。

前作では、心理捜査官という絵麻の特性を生かすべく、取調室のシーンが大半でしたが、やはりそれではワンパターンになってしまうということで、本作では、目撃者や関係者への聞き込みなど、警察署の外へ出るシーンが多く取り入れられています。

先が読めてしまうものもありましたが、そこはご愛嬌ということで、全体としては前作以上に楽しく読むことができました。前作から、文庫発刊としては2年の隔たりがあったわけですが、「15年前の事件」をめぐる2冊セットの内容なので、これから読む方は、上下巻のつもりで続けて読んだ方が良いと思います。

第四話では、ついに15年前の事件の犯人と対決するのですが、予想外の結末に、最初はどういうことなのか、すぐには理解できませんでした。読み返して「ああ、そういうことか」と納得しましたが、ちょっとヒネられると理解が追いつかなくなる私としては、もう少しスッキリ読ませてくれれば良かったのにと思います。最も、これは私だけの問題かもしれませんが…。

−−−−−

さて、気になる続編ですが、シリーズの背景にあった「15年前の事件」が解決してしまったので、これで終了という気もします。また、心理捜査という特殊性から、これ以上、異なるパターンを作り出すのは難しそうなので、ここで終了した方が無難かもしれませんが、個人的にはもう少し読みたい気がします。

ありがちな美人刑事という設定ですが、変に男女差別とかをテーマにせず、あくまでも、心理捜査の面白さを中心に展開するところが気に入っていますし、前作から恒例となっている、事件解決後の絵麻と相棒の西野との居酒屋打ち上げシーンも楽しく、この二人の掛け合いをもっと見たいと思います。この二人、恋愛関係に発展する雰囲気もあるのですが、なんせ相手は「美人だが性格のキツイ女」です。とても一筋縄ではいかないと思うので、その辺も軽いタッチで描いてくれたらなと思います。

ただ、一話完結のストーリーということはドラマ向きということですから、ヘタに人気が出て、イメージの違うキャスト(某力とか某AKBとか某EXILEとか某ジャニとか某…、あーキリがない!)で映像化されることが心配なので、目立たないようにひっそりと続いてくれたら最高です。

また、短編が生きる設定だとは思いますが、そこは作者の腕の見せ所、思い切って長編にチャレンジするのも悪くないかもしれません。いずれにせよ、私としては期待して続編を待つことにします。

−−−−−



今回も、作者自身の考案によるCMが作成されていますが、最後に、前作記事の「印象に残った言葉」で取り上げた、私の好きなセリフが入っています。

以下、2分過ぎからそのセリフに至るまでの絵麻のセリフですが、被疑者のウソを指摘する時は本当にこんな感じだろうと思わせるもので、好きなセリフと共に印象に残りました。

「嘘」
「う〜そ」
「嘘つき!」
「はぁい、うそ」
「それもウソ」
「ウソね」
「大嘘ね」
 ・
 ・
 ・
「私を誰だと思ってンの」


−−−−−−−−−−−−−−−



今回の表紙も、前作同様、雰囲気のある良い出来です。



図柄的には特にどうということはないのですが、何故か作家名の「佐」の文字だけがタイトルの「ブラック・コール」と同じ黄色になっているのに気がつきました。



もしやと思い、「サイレント・ヴォイス」の表紙を見たところ、やはり「佐」だけが、赤になっていました。

単にデザイン的なもので、特に意味はないのだと思いますが、「私、気になります!」。(それは、別の作者の作品…。)

−−−−−

amazonの感想はわりとチェックすることが多いのですが、今回、「サイレント・ヴォイス」と「ブラック・コール」に目を通したところ、私の嫌いな書き方のコメントを見つけました。

キャラクターにも何の魅力も感じません。
ストーリーもありきたり。
この程度の作品ならネット小説で十分です。
文章も下手なので、本当にうんざりしました。
もうこの著者の本は読まないと思います。


こういうのはイヤですね。
ただの悪口で、非常に不愉快です。

面白いか面白くないかという、主観による好みの問題であれば、特に理由なく「つまらなかった」でも許されると思いますが、「文章が下手」とまで言うならば、「自分はそう思った」だけでは済まされません。ネット上に公開する以上、ある程度、具体的、客観的にわかるように理由を書くべきだと思います。

同じようなコメントで、こんなものもありました。

登場人物のキャラも全然立っていない。
この程度の小説ならプロでなくても誰でも書けると思います。
お金を出してまで読む作品ではないと感じました。
それに文章のレベルも低いです。


「プロでなくても誰でも書ける」なんて、そんなこと、素人が間違っても口にするべきではありません。そう思うならオマエが書いてみろと言いたいです。

私は本を読むのが好きですし、作品を世に送り出してくれる作家に対しては、基本的に感謝の念を持っています。つまらなかった作品に対してはボロクソに書くこともありますが、自分の主観による好き嫌いと、客観的な評価を混同しないように注意しているつもりです。

なので、このようなコメントを見ると、無性に腹が立つのです。

そもそも私の目には、このコメント文の方が稚拙な文章に映りますが、2つのコメントは、別の人物(少なくとも投稿名は異なる)によって書かれているにも関わらず、特徴として、接続詞がなく、1行に収まる短文を連ねた形で書かれている点が共通しています。

ネットの掲示板では少し長文になると、「長い」「読みにくい」といったツッコミが入りますが、最近では、TwitterやLineでのやり取りに慣れてしまったのでしょう、このような短い文しか書けない人達が大量に発生しています。

TPOに合わせて文章を使い分けることができず、常に短文しか書けなくなってしまった自分に気がついてもいない。

こんな低レベルな人達から、「お金を出して読むレベルではない」とか言われてしまうのですから、作家も大変だと思います。


印象に残った言葉

「演技性人格障害者の虚言症は、重度になると自分のついた嘘を本当だと信じるようになるから。」

−−−−−

本作の登場人物を評して絵麻が言った言葉ですが、今、「演技性人格障害者の虚言症」と聞くと、ある人物を思い浮かべる人も多いのではないでしょうか?



そう、STAP細胞で世間を騒がせている小保方さんです。

私は元々疑り深い性格に加え、大衆心理に興味を持っていますから、簡単には人の言うことを信じません。というか、まず疑ってかかるので、小保方さんについても、最初の会見時から引っかかるものがあり、特に割烹着の件は、非常にウソ臭いと思っていました。

そして今回の騒動ですが、釈明会見で、「200回以上成功した。」と自信満々に言い放つ姿を見た時、この人は虚言症ではないかと思ったのです。

今までに、完全に虚言症だと思える人間と関わったことが2回ありますが、私の知る2名も、ウソだとわかっている(というより、ウソでないと逆に実際の状況と整合性がとれない)のに、あまりにも本人は自信満々なので、「もしかしたら、ウソじゃないのかなぁ?」と思ってしまうような人でした。

今回にしても、どう見ても話がおかしいのに、小保方擁護派が多いことにビックリですが、このような人は、ウソをついている自覚がなく、自分では本当のことだと思って話していると思われるので、楯岡絵麻を以ってしても、ウソと見抜くのは困難なのではないかと思います。

「演技性人格障害」というのはwikipediaによれば、その90%が女性ということです。小保方さんの場合、まだ結論がでていないとは思いますが、真実を語っているのであれば、このようなことにはならなかったハズ。

理研の体質にも問題があると思いますが、結果がどうあれ、私が小保方さんを信用することは決してないでしょう。



※ブログ内の関連記事(佐藤青南)

佐藤青南 / 著作リスト

(ブックレビュー / 行動心理捜査官・楯岡絵麻シリーズ)
サイレント・ヴォイス
ブラック・コール

※関連サイト

実録素人ドキュメント 私を売れっ子作家にして下さい!!(佐藤青南のブログ)


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