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zoom RSS Another (綾辻行人)

<<   作成日時 : 2012/03/18 21:15   >>

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満足度4.5 ★★★★☆

角川文庫
初出版 2009年
読んだ回数 1回



角川文庫−裏表紙の紹介文

夜見山北中学校三年三組に転校してきた榊原恒一は、何かに怯えているようなクラスの雰囲気に違和感を覚える。同級生で不思議な存在感を放つ美少女ミサキ・メイに惹かれ、接触を試みる恒一だが、謎はいっそう深まるばかり。そんな中、クラス委員長の桜木が凄惨な死を遂げた!この世界ではいったい何が起きているのか!? いまだかつてない恐怖と謎が読者を魅了する。名手・綾辻行人の新たな代表作となった長編本格ホラー。(上巻)

奇妙な「二人だけの孤独と自由」を過ごす中で、恒一と鳴、二人の距離は徐々に縮まっていく。第二図書室の司書・千曳の協力を得つつ、〈現象〉の謎を探りはじめるが、核心に迫ることができないまま残酷な“死”の連鎖は続く……。夏休みに入ったある日、発見された一本の古いカセットテープ。そこに記録されていた恐ろしき事実とは!?――ゼロ年代の掉尾を飾った長編本格ホラー、驚愕と感動の完結巻!(下巻)


感想、みたいなもの

綾辻行人のホラーミステリー。

館シリーズ第一作「十角館の殺人」を読み、綾辻行人が気に入ったので、とりあえず館シリーズを読み進めていこうと思っていたのですが、いきなり脱線してしまいました。

というのも、昨年11月の文庫発売時に書店で大々的にプッシュしていて、その表紙を目にする機会が多かったのですが、表紙が私の大好きな、「上下巻の合わせ絵」だったので、何度か目にするうちに堪え切れなくなり購入してしまいました。

別に購入したからといってすぐには読まず、積読になることは珍しくないのですが、どうやら2012年1月開始のアニメ化に合わせての文庫化で、さらに、映画も2012年8月に公開されるとのこと。

綾辻作品は全部読もうと思っていますが、読む前に(キャラのイメージが自分の想像力で構築される前ということ)、キャライメージを植え付けられたくないと思い、急遽、読むことにしたのでした。

−−−−−

夜見山北中学校に転校してきた榊原恒一は、クラス全員が何故か無視する「見崎 鳴(みさき・めい)」の存在や、クラスの雰囲気に違和感を覚えます。

26年前、夜見山北中学三年三組に在籍していた夜見山岬が亡くなった翌年から、ある現象が始まり、それは、始業式の日、三年三組に「死者」が一人追加されるため、三年三組の机と椅子の数が足りなくなる、というもの。

もう一人(Another)として追加された生徒は誰なのか、榊原恒一が、それを探ろうとした矢先、クラスメイトの一人が階段から落ちて事故死…。

ホラー物は苦手な私なので、怖さ覚悟で読み始めましたが、残酷な殺人シーン(←こういうのは嫌い)があるわけでもなく、ミステリアスな雰囲気満載のストーリー進行で、とても面白く読めました。

フィクションとしての物語世界の設定はかなり凝っていますが、(まあ、多少都合の良い部分もあるにはあるのですが)物語の進行に合わせて少しずつ明かされる設定を理解しながら読み進むことができます。

amazonのレビュー等では、「設定が全て分かるまでが長過ぎる」といったものがありましたが、ゲームじゃないんだし、スタート時点で全てを明らかにする必要はないし、ゆっくりと楽しめば良いと思うのですが、せっかちな人が多いようです。

まあ、もう少し簡潔に説明しようと思えばできるのかもしれませんが、じわじわと迫ってくる恐怖感があり、個人的にはこれでいい、こんなことでイラつくなよという感じでした。

また、「ミステリーだと思って読んでみたらホラーだった」とか、わけのわからない感想(というより怒り)が多く見られましたが、アホかと思います。

「ホラーだと書くべきだ」というレビューに到っては、もう何をか言わんやでしょう。

ミステリアスというのは、「摩訶不思議な」ということですから、そういう意味で本作は充分ミステリーですし、不思議というのは理解できないことですから、それは恐怖につながります。

「わざわざレビューしなくていいから、その辺でつぶやいてろ!」と言いたくなる様なアホレベルで、こういうのを相手にしなければならない作家というのも大変だろうなと思います。

まあ、毎年死者が続くのに、そのまま放置?している学校や地元警察とか、設定上無理がある部分があるのも確かですが、「フィクション世界を楽しむ」という点では申し分のない不思議世界だと思います。

例えば、辻村深月の「冷たい校舎の時は止まる」の設定世界がそうであったように、不思議な世界を楽しめる人には、同じような雰囲気で楽しめることと思います。

ということで、本作はホラーミステリーであり、本格度は若干弱くなりますので、お間違いのないように!

かなりオススメなのですが、ラストの落とし所が、読み終わった瞬間は若干スッキリしなかったので、★★★★★から引いて4.5となりました。何となく続編がありそうな気もしますし、オールクリアな感じがしなかったのは、その辺の伏線が張ってあるからなのかもしれません。

−−−−−−−−−−−−−−−



「Another」のアニメ版は、2012年の1月から放送が始まっており、4月からはBS11でも放送されるようです。



プロモーション映像を観てみましたが、こういう雰囲気、私は苦手です。

元々、怪談、オカルト、ホラー系は苦手なのですが、読んでいる分には自分で想像力をセーブしながら自衛できるので、さほどホラー度の強くない本作は大丈夫だったのですが、映像化されるとBGMなども加わり、かなり恐怖感が増幅されるので、この程度でもビビります。

ええ、いい歳こいて、臆病・小心者なのです。

アニメの放送は、全て深夜の時間帯ですが、深夜に一人で見たら、怖そうなので私は遠慮しておきます。



アニメの公式サイトでは、壁紙のダウンロードもできるので、興味のある方はどうぞ。

−−−−−

※2012/6/15追記

ネット上にはアニメ放送の動画がアップされていますが、けっこう規制対象となっているようです。第1話だけリンクしておきますので、他をご覧になりたい方は下記リンク等を利用して下さい。



Another - アニポ 無料アニメ動画まとめ
Another(アナザー) アニメ動画倉庫.com

また、米澤穂信の「氷菓(古典部)シリーズ」の記事にもリンクしてありますが、「Junk Head な奴ら」というブログでは、毎回、詳細な解説記事がアップされています。こちらもリンクしておきますので、参考にして下さい。ただし、ネタバレ必至の内容なので、未読の方はご注意下さい。

Junk Head な奴ら Another




Another - 01 / Daily motion
第1話 「Rough sketch -素描-」 / Junk Head な奴ら

−−−−−−−−−−−−−−−



映画版は、2012年8月公開ということで、すでに撮影は終了しているようです。



気になるキャストですが、見崎鳴が「橋本愛」、榊原恒一は「山崎賢人」と、いずれもまだ、さほど有名ではない俳優のようです。

また、わけのわからないジャニタレとかが起用されると嫌だなと思っていましたが、橋本愛が十六歳で、山崎賢人が十七歳と、まだ俳優業も浅いようですし、特にイメージを壊すような、変な感じもないので良かったと思います。

映画の公式サイトもまだコンテンツが少なく、これから情報が追加されるのだと思いますが、これは観に行きたいと思います。



学園ホラー物と言えば、私の若い頃には、「ねらわれた学園(薬師丸ひろ子)」「時をかける少女(原田知世)」があり、そういう系はわりと好きです。



そういえば、原田知世は、この「時をかける少女」が、映画初主演だったんですね。







両作品とも、私の大好きなユーミンこと松任谷由実が主題歌を担当していたこともあり、両方とも観に行きました。

「Another」はもちろんユーミンではありませんし、この歳だと客層が心配ですが、こっそり?観に行こうと思います

−−−−−−−−−−−−−−−





文庫表紙(上)は、顔の2 / 3くらいだった単行本のもの(下)を全顔にしたパターンで、上下巻の合わせ絵になっています。

※2012/6/15追記
単行本は、本の背表紙、裏表紙を合わせて1枚の絵になっていました。


最初に書いたように、これは私の好きなパターンなので、つい表紙買いしてしまいました。

購入時、この顔が怖くて、かなりホラー度の高い作品だと思ったのですが、アニメや映画でわかるように、「見崎 鳴」自身は普通の?女子高生で、少なくとも見た目はこの絵とは違うと思います。

描いているのはイラストレーターの遠田志帆さん。他にも、綾辻作品の表紙を手掛けていますが、ホラー風味の利いた人物の顔が得意のようです。

これはヒロイン?の「見崎 鳴」の顔なのだと思いますが、彼女は普段、左眼に眼帯をしています。それで単行本では左眼を描いていなかったのかもしれませんが、文庫で描かれた左眼は、これだと何だか○が違うような気が…。



読まれた方はチェックしてみて下さい。

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また、「Another」は2012年2月に、ライトノベル系の「角川スニーカー文庫」でも刊行されましたが、こちらの表紙も上下巻のセット絵になっています。

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「Another」は漫画化もされており、「ヤングエース」2010年5月号から2012年1月号まで連載され、コミック版も全4巻が発売されています。

描いているのは、漫画家・イラストレーターの清原紘氏です。

さすがに新品を買って読もうとは思いませんが、古本等で安く購入できるようになったら読んでみるかもしれません。

それにしても、文庫、アニメ、映画、コミックと、これでもかというくらい気合の入った拡充ぶりで、思わず「儲かりまっか?」と声をかけたくなりました。


印象に残った言葉

「ふうん。恒一くん、こういう小説が好きなんだ。」
「あ、ええ……まあ。」

スティーヴン・キングの「呪われた町」と「ペット・セマタリー」。どちらも二分冊の大長編で、ちょうど怜子さんが来る直前、「ペット・セマタリー」の上巻を読み終えたところだった。


−−−−−

入院している恒一のところへ、叔母の怜子がやってきた時の描写です。

スティーヴン・キングの著作の具体名が記されているのですが、綾辻行人はスティーヴン・キングのファンなのでしょう。

別の個所でも、

イカれたナンバーワン愛読者に監禁された人気作家ポール・シェルダン、彼の運命やいかに……。

と、「ミザリー」を読んでいるとわかる描写もありました。

確かに、ホラーを書くのであれば、綾辻行人がキングをお手本とするのも自然なことだと思いますが、本書では他にも「クーンツ」 「ジョン・ソール」 「マイケル・スレイド」 「ラヴクラフト」…といった、ホラー系の作家の名前が出てきます。

ホラー系は苦手なので、手広く読む気はしませんが、キングについては、「刑務所のリタ・ヘイワース(ショーシャンクの空に・原作)」や、「スタンド・バイ・ミー」などで知っているので、 あまり怖いのはダメですが、キングも少しずつ読んでいきたいと思います。


※ブログ内の関連記事(綾辻行人)

綾辻行人 / 著作リスト

(ブックレビュー)
Another

(館シリーズ)
十角館の殺人

※関連サイト

Another|綾辻行人 (web KADOKAWA特設サイト)
TVアニメ Another 公式サイト
映画 『Another アナザー』公式サイト
techicoo遠田志帆


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